・冬の京都は意外にいい

毎年、正月三が日を終えて、次の連休に京都を訪れるのが慣例となっている。紅葉の秋は、人が多すぎる。盆地の京都はこの時期、底冷えするが街歩きは意外に楽しい。特に東山界隈を散策すると、適度に人の流れもある。冷気も何かしら、肌に心地よい。小さなお店が軒を連ね、少しずつ立ち寄っていくと、すぐに時間が過ぎていく。陶器のお店、甘味処、お香の店、和紙の店、京都ならではの彩りである。こんな旅も好きだ。

・今回の目的は若冲展

若冲なんて、これっぽちも知らなかった。生誕300年と言ったってねぇ! だが、NHKの力はすごい。ここ数年の若冲特集は、あっという間に若冲を時の人にした。海外からもたらされた再評価は、今では日本を席巻し、昨年の上野展覧会は記録的な観客動員数となった。知り合いの先生も金沢から、わざわざ見学に行った由。宮内庁所蔵の「動植綵絵(どうしょくさいえ)」をはじめ、国内に散在する傑作をこれほど多く一堂に集めた展覧会は過去になかった。人が集まるわけだ。でも、待ち時間が3時間を超えるのはちょっと辛い。

・ようやく若冲に会えた

今回の展覧会は若冲展ではかなりマイナーだ。京都市美術館の若冲展も終わり、年末から国立博物館で開かれている。数少ない人物画や、未公開の墨絵など・・馴染みのないものばかり。いわゆる彩色画、つまりカラーの作品はほとんどない。一言で言うと、華やかさがなく、素人受けしない。でもまあ、初めての若冲。何でもいいから、一目みたい。まあ、ミーハー的発想である。

京都駅からタクシーで5分ほど。9時半開館の30分前に到着した。寒い朝の正面玄関には、既に人が40人ほど列を作っていた。多分、これまでの若冲展を思うと、少ない方だろう。今日は、京都の冬としてはそれほど冷え込みは厳しくない。

結局、9時25分頃には正門が開き、30分にはチケットを買って館内に入ることができた。少ないとは言え、若冲の作品はそれなりに迫力があるわけで、絵心のない私も1時間ほどは作品鑑賞にいそしんだ。その後、常設展示の仏像の方へ、こちらの方が素晴らしいかも! 終わってみると、2時間ほど国立博物館に滞在したことになる。ふぐとカエルが相撲を取ってる。カワイイ・・・

京都国立博物館若冲展ーカエルとふぐの相撲がおかしい

・産寧坂で、湯豆腐を!

順正おかべ家に予約を入れてあったので、ここで湯豆腐定食を! 味を云々する前に、ここはなんか落ち着かない。まるで、大衆食堂だ。人の出入りが激しく、器も粗雑だ。ゆっくり京の湯豆腐を味わうにはほど遠い。嵐山の竹むら、西山艸堂、の方がずっといい。

お宿は、ゆとね。ここはいい!

最近、京都のお泊まりは小さな宿を探して、泊まっている。数年前の秋は、嵐山の花筏。次の年は、湯の花温泉の烟川。この年令になると、ホテルは殺風景に見えてくる。日本情緒への憧れのようなものかも。ゆとねは、高台寺の旧門のすぐ近く。裏通りを東へ歩くと産寧坂へ、西へ辿ると八坂神社に至る。立地は抜群だ。町屋を改装したにしては、大きめだし、かといって元々の宿と考えると小さい。全体で7室しかない、このお宿は純和風。すべてにお部屋に付いている檜風呂が特徴だ。予約をしておけば、併設された割烹で夕食をお願いすることもできる。食事はホント京都割烹そのものである。上品で繊細。超お薦めだ。

お食事はこんな感じ

お部屋はこんな感じ。窓からは鐘楼や、お隣のお庭が見える