渋温泉って、どこ?

7月最後の土日、渋温泉を訪問しました。渋温泉を知っている石川県人は意外に少ない? でも、地獄谷温泉を知っている方は多いかも・・。毎年、冬になると雪を借景にお猿さんが湯治をしている。見たことありません?

 

渋温泉アクセス

・渋温泉を歩く

渋温泉を選んだ理由は簡単。北陸新幹線に乗って手軽に行ける温泉。富山じゃ近すぎる。長野で下りて、どこへ行く? ありましたよ! 湯田中温泉、それよりちょっと足を伸ばして、何ともレトロな温泉街、渋温泉。標高700m、真夏でも夜は結構涼しい。石畳の通りは軽い坂になっていて、浴衣姿に下駄の音が何とも映える。道路と同じ高さの家の三和土。手が届きそうな庇。家々はぴっちりと張り付き、昭和が色濃く残る。置き忘れてきた宿題を見つけたような、何とも懐かしい風景だ。射的、饅頭や、蕎麦屋、通りを三々五々、老若男女が行き過ぎる。そして、風が優しい。ほんのりと硫黄の臭い、湯煙に空気が揺らぐ。散策することが楽しい。こんな感覚は城崎以来だ。

渋温泉の通り

渋で最も有名な金具屋

渋温泉で、最も有名な金具屋さんは夜になるとライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれる。木造4階建ては文化財指定であるが故に、特別の許可の下、使用が認められている。れっきとした宿泊施設である。写真を撮るために立ち止まる人が後を絶たない。

・泊まったのは、春蘭の宿さかえや

初めての行き先は、徹底的に調べる。お宿サイトの評価、そして最後は口コミを読む。褒めてあるコメントより、酷評しているコメントを読む。明らかに投稿者側の意識に問題のあるものもあるが、このコメントが結構役に立つ。酷評の理由が共通していれば、どんな高級旅館も遠慮する。

コロ達が泊まった畳座

渋温泉で、選択の最後に残ったのは、さかえやと玉久旅館だった。どちらもお食事の評価が抜群に高い。スタッフの対応も◎。お値段は玉久の方が結構お安かったが、惜しむらくはトイレのない部屋がある。廊下のトイレはちょっと遠慮したい。そんなわけで、総合点では「春蘭の宿さかえや」となった。旅館甲子園、とかいうコンテストで連続優勝したとか。旅館スタッフは若い方が多く、その分一生懸命さが伝わる。お部屋も綺麗で、快適だった(勿論トイレも)

泊まったのは、畳座と呼ばれるお部屋。一段高くなったコーナーがあり、外には坪庭が配置されている。部屋にはリラックス音楽が流れ、旅の疲れが取れる。同じ階に大浴場があり、結構便利なポジションである。

・食事は言うこと無し。ボリュームはシニア向き

県医師会の総務理事をしていたせいか、割烹に行く機会は比較的 多かった。金沢で最も有名な「つる幸」。次に来る「つば甚」「銭屋」「浅田屋」などなど。どれもテレビによく映る。純粋に食事を楽しむ会ではないので、いつもどこか気を張っている。そのせいか、ゆっくり味わった記憶が無い。それでも無論、値段相応の料理であることは確かだ、

さて、さかえや。正直、期待以上においしかった。少なくとも日本中に名前を売っている和倉温泉加賀屋よりは上だ。金に糸目を付けなければ、加賀屋でもすごい料理はあるのだろうが、そんな比較は無意味だ。気心が知れた夫婦二人旅のまったり点を割り引いても、ここの料理はおいしい。料理の開始時刻はお客さん毎に短い刻みで調整されている。温かい料理は、作ったばかりだというのがよく分かる。

懐石料理「こまち」。とても田舎(失礼!)とは思えぬほど、料理の一つ一つに細かな気配りがある。鮎は、脂がのったとは言えないが、灼けた石に囲まれ、取り皿まで温められている。地産地消の食材は、よく吟味され、「○○さんの所で作ったお茄子」というように固有名詞が付いている。そして、味噌がいい。信州は数多くの味噌屋があるが、その味噌に独特のアレンジを加え、これがまた初体験の味付けとなっている。

前菜

お刺身

刺身には、岩魚、鯉がある。鯉の刺身は、元々大嫌い。だって、泥臭い。ところが、ここの刺身は、全く臭みがない。岩魚もそう言われなければ、何の身か分からないだろう。いや、掛け値無しにおいしい。

天ぷらもサクサク

最後はお肉

お品書き

食事の最後は、お肉。そして、デザート。デザートに甘味処が四品は多いでしょう。もう少し舌先が変わる、果物あるいはシャーベット、苦いチョコなどがいい。甘いのは一品で十分。お米は皇室献上米とかで、期待したが、ちょっとがっかり。水加減のせいか、少しべたっとしている。もう少し米が立つ感じがいい。

賢明な読者はお気づきかも知れないが、シニアの私たちにはおいしい物を少しずつ・・がとてもうれしい。だが、若者には一つの量が少なめに感じるかもしれない。大食いの年代向きではな・・というのが全体の感想。

まあ、最後の愚痴は、食事が期待を大きく超えていたための、余談である。このお値段で求めるのは、贅沢すぎるというものだ。ご馳走様でした。楽しい旅になりました。多分、又この旅館にはお邪魔することになるだろう。感謝!