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17.縄文人と犬

犬最近固い話題ばかりね、とウチの嫁さんが言う。書いている本人は十分柔らかい話を書いているつもりなのだが、多分彼女の言うことの方が正しいだろう。かくして、我が家は今日も平和である。
というわけで、今日は縄文時代の癒し、ペットのお話をしてみたい。結論から言えば、縄文時代のペットはほぼ犬に集約される。なぜって? 縄文遺跡からは、犬が埋葬された例は数多く発見されているが、その他の動物では全く見あたらないからだ。
ちょっと脱線するが、皆さんは犬の先祖をご存知だろうか。これもNHKの受け売りだが、約6500万年前から、ヨーロッパ、北米に広く分布したミアキスがそれだ。現在で言うとテンに近い形と大きさだったと想像されている。この初期の食肉類は犬に限らず、ネコ、クマなどの共通の祖先とされる。森に残って単独行動に生きる道を見出したのがネコ。草原へ出て、集団で狩をするようになったのが犬ということになる。
縄文遺跡から発見されている犬の話に戻ろう。縄文時代の犬は小型で鼻根部の凹み(ストップ)がほとんどない。どちらかと言うと柴犬に似ている。ストップは家畜化の進行を示す証拠と考えられているが、鼻腔の短縮と共に、嗅覚も又退化していく。文明の進化と共に五感が衰えていくのは人間も犬も同じものなのだろう。
縄文人の犬への思い入れはかなり強いものだったらしく、弥生時代との比較において、その違いが際だつ。弥生では埋葬の形跡がないどころか、頭骨に傷があったり、骨がバラバラになって発見されている。解体され、食用となっていたと考えるのが妥当だ。弥生時代の犬は朝鮮半島から、大量に持ち込まれたものであり、ストップが深いという特徴を持つ。
犬を食用とする文化はアジアを中心とする農耕社会、特に中国・朝鮮半島において、顕著に見られる。弥生文化に挙げられる稲作、金属器と共に大陸の犬食文化が持ち込まれたことはほぼ間違いない。韓国に残るこの食文化に関する是非の議論が今も盛んだが、何より大切なのは歴史そのものを正しく認識することだろう。実は石川県においても、「アカイヌ」と呼ばれる食用犬種がかって存在していたようだ。
ここまで書いて、癒しの文章に全然なっていない、とお叱りを受けそうである。すいません。。。縄文という時代は単に犬を大切にしていたと言いたかった訳ではない。縄文人も良質の蛋白源として、様々な動物を狩猟の対象としていた。真脇ではイルカ漁が盛んだったこともよく知られている。現代人の感覚からは「えっ!」だろう。
縄文人は、自然から与えられた恵みの中で生きていることをよく知っていた。狩猟や漁労によって、自分達が生かされていることを知っていた。だから、そこには祈りがあり、感謝があった。犬は別格としても、食用とされた多くの動物たちに対してもその扱いは極めて丁寧だ。シカは雄しか捕獲されず、雌、仔ジカは対象とはなっていない。自然界の一構成員として、他の動物達と共生しようとする彼らの意志がよく分かる。
弥生以降、人類の意識は大きく変わる。人間は地球の支配者であり、その人間が住みやすいように地球を作り替える。そこにあるのは分をわきまえぬ奢りだ。地球という個体の中に巣くうガン細胞の振る舞いと言ってもよいだろう。
今県内では毎年千頭近くの犬が捨てられている。それも又人間の身勝手に他ならない。血統書付きの犬を飼うより、今捨てられる命を救う方がずっと大切だと私は思うのだが。。。「石川ドッグレスキュー」って、知ってます?

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