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08.神道と仏教

zatuwa8

大日如来像

今年の三月、運慶作とされる「木造大日如来坐像」がマスコミの話題をさらった。ニューヨークでのオークションに忽然と現れ、国宝級文化財の国外流出と大騒ぎになったものである。結局日本の新興宗教法人が落札したらしいが、とりあえず故国への里帰りを一人の日本人として素直に喜びたい。

ところで皆さんは「日本の宗教は?」という質問にどう答えられるだろう。「仏教に決まっている」そう答える方も多いかもしれない。確かに私たちの家には仏壇があり、帰属するお寺を持っている。でもちょっと待っていただきたい。皆さんのお家には同時に神棚があるのではないだろうか。そして、なぜかそのことに多くの日本人は全く違和感を持っていない。
「???」実はこの神道と仏教が共存しているのはとても奇妙なことなのだ。世界中を見渡しても、二つの宗教が共存している国など見たことがない。それどころか、人は宗教の違いでいがみ合い、時に殺し合う。
無論神道と仏教も歴史上何度か大きな軋轢を生んできた。蘇我氏と物部氏の戦いに代表される幾たびかの事件があった。それでも今は仲良く?棲み分けている。葬式仏教と呼ばれるように主に仏教は人生の晩年に関わり、逆に神道は七五三など、人の生誕に関わっている。この構図は一年というサイクルにも見事に当てはまる。正月に神社に初詣に行き、一年の締めくくりの大晦日に除夜の鐘を聞く。実に面白い。こうしたシステムはおそらく二つの宗教が 一つの国で併存していくための知恵として生まれてきたものだろう。ちなみに天皇家は今でもすべての祭祀を神道によって行っている。和の国、日本。すべてを許容する混沌とした国、日本。不思議な国である。
神話の世界を振り返ると、日本には八百万神がいた。縄文時代、人々はアニミズム(自然崇拝)と呼ばれる独特の宗教観を持っていた。身の回りにあるすべての自然、山、川、石、木々に霊性が宿っていると信じていたのだ。縄文時代に自然破壊が起こらなかった大きな理由の一つはその敬虔な信仰の故だったことは間違いない。自然は支配できないもの、それ故私有の概念も起こらなかった。そう考える学者も多い。原始アニミズムはやがて様々な土着信仰と結びつき、日本独特のあまたの神を生み出していく。古事記に出てくる「天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)」「高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)」そして「神産巣日神(カミムスヒノカミ)」が日本の天地創造三神であるが、舌を噛みそうな名前ばかりである。まあ、こんな名前はどうでもいいのだが(神罰が当たるかも?)、興味深いのは古代史の中での神道と天皇家との深い結びつきである。
皇室の由来には諸説あるが、歴史的資料によって裏付けられているものはほどんどない。私自身は皇室(大王)の出自は朝鮮半島と考えているが、その直接的証拠も又ない。ただ、そう考えると大和朝廷が朝鮮半島に拘った理由がよく説明できる。世界史上フランスの一貴族であったノルマンジー候がイギリスを征服した話は有名であるが、それと同じ事が日本で起こったとすれば・・・。大和朝廷にとって、朝鮮半島こそが故郷だったということになる。日本の古代史の解明に立ちはだかる最大の障害は古墳の発掘を頑として認めない宮内庁であることは何とも皮肉な話だ。

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