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市民芸術村

金沢市民芸術村の巻

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金沢市民芸術村石川県が全国に誇れる文化財産というと何でしょう? それも芸能の世界で・・皆さんは何を思い浮かべます? アンサンブル金沢、それとも無名塾? 多分、人口110万の小さな県としては、両者とも破格の存在でしょう。そうそう、茶屋街が守る伝統芸能も外せない。
ところで私はと言うと、コンサートが始まると、なぜかしら睡魔に襲われてしまう。無名塾の方は、さすがに居眠りはしないが、どこかで緊張を強いられる自分がいる。会場を出た後、「よかったね」の次に「疲れたねぇ」と言葉が付いてくる。
そんな私が最近はまっているのが、金沢市民芸術村。旧大和紡績工場の跡地だが、建物そのものが立派な文化遺産と言える。余談だが、本多町歴博の別館には、当時の製糸機械が展示されている。祖母の時代の香りがする場所だ。
写真は、芸術村の中にあるドラマ工房のPIT2である。ここでは演劇が不定期に開催されている。内部に一歩入ると、街中とは明らかに異なる気を膚で感じる。煉瓦作りの工場が持つ独特の冷気と、一方で演じる者と観客が一体となって生み出す熱気。奇妙な調和が心地よい。「わが町~大野 女たち~」で描かれた昭和三十年代の大野。金石の濤々園(とうとうえん)で実際に起きた心中事件を題材とした「蜃気楼」。今でも思い出すと、背中がぞくぞくする。同じ目の高さで繰り広げられる等身大の世界。狂気さえも愛おしく、心を揺さぶられる。磨き抜かれた技術や透き通る声量の代わりに、ただひたむきに伝えようとする思いが降り注いでくる。
最近のお気に入りは「夢宇人」である。団員は1o人くらいの小さな劇団なのだが、7,8年前より、弱小スポンサーとして観劇を続けている。最初は、何となく・・今は、毎年の公演を心待ちにしている。
観劇のたびに、着実に成長していく姿を見るのが楽しい。夢宇人が演じる世界は、時代劇であり、ファンタジーであり、時に現代劇である。無名塾が提供する演劇を正統フランス料理とするなら、さしずめB級グルメのもてなしと言える。描く題材と時代は異なるが、一貫して描かれているのは、人間そのものだ。弱くて、ずるくて、そして見栄っ張り。だがなぜか愛しく切ない。そんな人の世界のやるせなさを描き続けている。Good!

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