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朗読小屋

朗読小屋って知ってます?

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浅野川にかかる浅野大橋のたもと、左手に小さな朗読小屋がある。橋を渡る手前なので、米沢のお茶屋さんまで行くと、行き過ぎになってしまう。こんな意外な場所に、実は素敵な異空間が朗読小屋ある。
浅野川倶楽部が主催する「朗読小屋」がそれだ。正面から、左手に回って、二階へ向かう。とんとんと階段を昇ると、小さな上がり口があって、そこで履き物を脱ぐ。小さな戸を開けると、もう昭和初期の世界だ。と言うと、まるで私がその時代を知っているかのようだが、無論イメージを語っているにすぎない。
木戸銭を払って、きれいに並べられた椅子に腰掛ける。質素なパイプ椅子だが、ここではそれがかえって、懐かしさを誘う。適度に照明が落とされ、せせらぎの音がどこからか聞こえてくる。いろんな演出がさりげなく、自然に客を癒しの世界へいざなっていく。実に心にくい気配りだ。
高輪眞知子さんが、ここの小屋主だが、彼女の「滝の白糸」は絶品だ。泉鏡花原作の悲しくも切ない水芸人の恋。正直なところ、鏡花の世界に私はあまり詳しくなroudokugoya2い。広義の推理小説は、結構目を通しているが、幻想的な小説の世界は、とんと不案内だ。それでも彼女が語る叙情の世界は、独特のすごみと色気を持って迫ってくる。
「私はおまえさんだから貢いでみたいのさ。いくらいやだとお言いでも、私は貢ぐよ。後生だから貢がしてくださいよ。ねえ、いいでしょう、いいよう! うんとお言いよ。構うものかね、遠慮も何も要るものじゃない。・・・」切々とした語りが最高潮に達したとき、背筋にぞくっとした戦慄が走る。
金沢はつくづく奥の深い街だ。人生は短く、芸術は長し。さあ、街へ。

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